2020年1月カンボジアツアーまとめブログ
日本の粋と風流を歌う三味線シンガーソングライター
なつみゆずです。
リアルタイムでは今(2020年1月30日)タイに居ます!(Japan Expo Thailand 2020出演のため。)
が、今日は先々週のカンボジアツアーのブログを書きたいと思います。
前回のブログでも書いた通り2020年は本気で海外に行く!ということで、けっこう飛び回る予定なのですが、代わりにブログに書かなければならない事がどんどん溜まっていきますね・・・(2019年12月の深圳と台湾のご報告もまだ書いてない、そういえば・・・。)
カンボジアへ三味線演奏に行ってきました。
2020年1月9日~14日
カンボジアへ三味線演奏に行ってきました!
今回の日本からの派遣団は6人。主催者の小川夫妻+パフォーマンスメンバー4人で訪問しました。
パフォーマンスメンバーは私と、
津軽三味線の田口先生
一緒に津軽三味線を学んでいる高校生の下口君
墨絵画家の羽水さん
三味線の演奏と墨絵のライブペインティングを、カンボジアの子どもたちに見てもらいました。
孤児院や学校を訪問しました。
今回のツアーでは、孤児院・大学・フリースクール 合わせて4ヶ所を訪問し演奏しました!
プノンペン クックマ孤児院
1日目の最初に訪問したのがこちら。
カンボジアには親を亡くした子どもや、いろいろな事情により親と一緒に暮らせない子どもがたくさんいて、孤児院が多くあります。
クックマ孤児院はその中でも有名な孤児院で、日本人が運営に参加して伝統舞踊や日本語の教育を行っています。
子どもたちの歓迎とプロレベルの舞踊に衝撃を受ける
私たちの到着を門で待っていてくれた子どもたち。
かわいいです。
中に入るとさっそく、小学生の子どもたちがカンボジアの伝統舞踊を見せてくれました!
これが、プロ級に上手!!
実は私は以前旅行でカンボジアへ来たことがあって、アプサラダンスのショーを観たのですが、席が遠くてあまり見えなかったんですよね・・・。こんな間近で踊ってくれるなんて、感動・・・!
舞踊は食うための手段である
さてこのクックマ孤児院、なぜ舞踊教育に力を入れているかというとワケがあり・・・
ここの子どもたちは、大人になったら自分の力で食べていかなければなりません。
カンボジアはアンコールワットなどの観光立国で成長している国。伝統舞踊を見せるショーレストランやホテルがたくさんあり、そこのダンサーはカンボジアでは安定した職業の1つなのです。
これは日本でも同じですが踊りや音楽は幼少期からの訓練が必要。クックマ孤児院では子どもたちが将来、生きていくためのスキルとして舞踊を教えているそうです。たとえ将来的にダンサーの道に進まなくても、つぶしの効くスキルが1つあれば他の夢にも挑戦しやすくなる、とのこと。
津軽三味線演奏と「パプリカ」で交流
子どもたちの舞踊を観た後、こんどは私たちの三味線演奏と墨絵のライブペインティングを観てもらい、みんなで盆踊りをしました。(日本との関わりの中で盆踊りもやったことがあるらしく、完璧な振り付け!)
最後は子どもたちみんなで「パプリカ」を踊ってくれました。2020年現在、日本の小学生の間では鉄板ネタの「パプリカ」、まさかカンボジアで観ることになるとは!
↑クックマ孤児院の子どもたち。
「子どもを見世物にしてる!」とか批判することは簡単ですが、人の情けを求めて頼るんじゃなくて、幼い頃から自分の力で稼ぎ、生きることを教えている点に私はすごく好感をもったんですよね。それと単純に音楽やアートをする者としてクックマ孤児院の子どもたちの努力とレベルの高さに感動しました。
プノンペン Future Light 孤児院
プノンペン市内の孤児院からもう1か所、Future Light Orphanage (未来光孤児院)を訪問。
こちらはクックマ孤児院よりも大規模で、100名ほどの子どもたちが暮らしています。
以前は日本人が運営に携わっていたそうですが、ここ数年は日本語の先生がおらず、特別日本と関わっているわけではないそう。
ですが、三味線への盛り上がりはここが滞在中一番!!(笑)
初めて観る三味線と墨絵に子どもたち大興奮。
盆踊りも最高潮の盛り上がり。
セットリストの中で私のオリジナル曲も演奏したのですが、子どもたちが口々に「歌上手だね~!」と言ってくれたのが嬉しかったですね。(クメール語なので翻訳してもらったのですが表情と口調で気持ちが伝わるので嬉しい。)
IT教育に力を入れている
ここFuture Light孤児院はIT教育に力を入れていて、パソコンルームが整備されています。プログラミングやデザインスキルなど、かなり高度なスキルも身につけているそう!
前述のクックマ孤児院もそうですが、「将来のためのスキル」を身につけさせることに力を割いています。
Future Light孤児院の先生に「日本からどのような支援を求めるか」聞いたところ、やはりお金が必要とのこと。そのお金は食べ物や日用品を買うためではなく、語学やIT分野の優秀な先生を雇うためにお金が欲しいそうです。
孤児院は「親を亡くした子」以外にもいろんな事情の子がいる
日本で「孤児院」というと、感じの通り両親が亡くなった、あるいは行方不明の子どもが居る場所、とみんな思っているのですが、カンボジアの孤児院には実際には、両親が揃っていて連絡も取れる子どもも結構いるそうです。
例えば、出身が田舎で、あまりにも子どもが多く養いきれないために孤児院に入った子。
私が現代特有だなと思ったのは、「親がタイやシンガポールに出稼ぎに行っていて、子どもはカンボジアに残っている」ケース。カンボジア国内では一家全員が食えないために、子どもを残して出稼ぎに行くのだそうです。
行ってみないとわからない複雑な事情が多々あります。
王立プノンペン大学 CJCC
次はプノンペン市内の超名門大学、王立プノンペン大学内にある日本語教育機関CJCCを訪問。
カンボジアの大学生はスキルを身に着けることにとても貪欲で、1つの大学の中で2つの学部に同時に所属したりしているそうです(昼は文学部、夜は経済学部に所属するなど。学生証も2枚持っているそう)
日本の民謡を紹介。ワークショップもしました
ここでは2ステージ演奏。津軽じょんがら節の三味線独奏や、「こきりこ節」「津軽あいや節」などの民謡、盆踊り体験をしました。羽水さんによるライブペインティングも好評。
ここは時間に余裕があったので、学生の皆さんに三味線を持って体験してみてもらいました!
また、授業風景も見学させていただきました。この日のプノンペンの気温、35℃!
学生の皆さん、暑い中頑張っていました。
シェムリアップ アニキ・アンコール・スクール
車に乗って、プノンペンから350km離れたシェムリアップに移動。
世界遺産のアンコールワットがある街です。
シェムリアップ郊外の村にある「アニキ・アンコール・スクール」に立ち寄り子どもたちと交流しました。
ここはカンボジア人日本語ガイドのアニキ氏が、ガイド業の利益で運営しているフリースクール。村の小学生から高校生までの子どもたちに、日本語や英語などの語学を無料で教えています。学童保育や塾のような場所です。
ちなみにカンボジアの義務教育(中学校まで)は日本のように全日制ではなく、午前・午後・(場所によっては夜)の2部または3部制に分かれていて、時間が短いそうです。
今回の演奏&交流会は夜だったので、昼間に学校に行っている生徒たちが集まってくれました。
日本派遣団から子どもたちにノートとボールペンをプレゼント!
アニキ校長によると、この学校から将来、自分のように観光ガイドで村を豊かにできる人材を育てたいとのことでした。
番外編:アンコールワットに行ってきました!
5日間で4ヶ所、5ステージという強行スケジュールでしたが、せっかくカンボジアへ来たんだから、世界遺産・アンコールワットに行きたい!!!
ということで行ってきました。アンコールワット!
↑アンコールワットへの道。
↑踊り子さんたちと記念撮影するなど・・・
世界中の遺跡の中でもトップクラスに有名であろう世界遺産。一番有名なアンコールワット、古都であるアンコールトム、その周辺寺院など、広大な土地に広がる遺跡群です。日本の時代でいうとアンコールトムが平安時代後期、アンコールワットが鎌倉時代くらいの遺跡。
せっかくなので演奏動画を撮りました
↑YouTubeに動画アップしています。よかったらチャンネル登録お願いします!
ちなみにこの動画の後半に映っているのですが、この動画を撮っている間、隣でずっと田口先生がお土産の値段交渉をしていました。(笑)
アンコールワット周辺にはお土産屋さんがたくさんあり、地元の人たちが服や布小物、キーホルダーなどのお土産を売っています。両手にたくさん服やポーチを提げて「イチドル~やすい~やすい~」と言いながら売りに来ます。(その売り文句だけ流暢な日本語で面白い。英語、中国語、韓国語バージョンもあります。)
値段交渉も旅の楽しみですね。
「日本人は高く売りつけられるから注意しろ!」という情報がインターネット上にはたくさんありますが、高いと思ったら気軽に交渉。自分が納得できる値段で買えれば良いと思います。
日本から飛行機で7時間。観光旅行にもおすすめ!
雄大な歴史をもち、近年急速に経済成長しているカンボジア。
アンコールワットのある街シェムリアップは、伝統舞踊ショーや美味しい料理、お酒も楽しめますし、世界中から観光客が集まっているので、冒険者の拠点のような独特の雰囲気で楽しいです。
また、今回の私たちのように孤児院や学校を訪問するスタディーツアーもある模様。社会問題に関心のある方は行ってみると学びが多いと思います。
日本からも比較的気軽に行ける場所なので、海外旅行をお考えの際は検討してみてくださいね!
Awesome post! Keep up the great work! 🙂