2025年8月ウクライナツアーのご報告
無事に帰国したのでご報告します。

2025年8月海外ツアーの行き先は、ウクライナでした。
ウクライナ全国21都市を回る若者向けのポップカルチャーフェス「Anime & Kpop Fest 2025」にゲストとして参加し、うち12会場に出演しました。
公式instagram: https://www.instagram.com/hebihebi_agency/
安易に行ってはいけない国だということは承知の上です。
最初にオファーを受けてから半年悩み、その間、情報を集め安全性を確認しました。
最終的に決め手になったのは、主催者側の誠実さに心を打たれたこと、そして「音楽でこんなに人の役に立てることは一生に何度も無いだろう」と思ったことでした。
このオファーを受けるまで私はウクライナのことを何も知りませんでした。戦争のニュースの画面の向こうに自分の音楽を聴いてくれる人がいることも、彼らがどんな思いで日常を過ごしているのかも。
実際に現地に行ってみて、現代の戦争の残酷さに、私自身も、平和な国の大人たちも気づいていなかったと感じました。
ウクライナ国内の都市は一見、日本や欧米諸国と変わらず、食べ物は豊富で美味しいし、街はきれいで治安の悪さも感じません。ただその日常は、この街の人々自身の家族や友達が、戦争に行って落とした命と引き換えに保たれています。
ウクライナの若者たちは、日本の中高生と何ら変わりません。instagramやTikTokで世界と繋がり、Netflixで世界のドラマを観て、Spotifyで音楽を聴いています。進学や就職、恋愛に悩んだりもしています。外国の同年代に、どんな進路や選択肢があるのか知っています。
日本の10代とまったく同じ知識と価値観をもった若者たちが、夢や希望を著しく制限されて生きています。「明日、自分や家族にミサイルが当たって死ぬかもしれない」「数年後に戦地に行かされて死ぬかもしれない」という覚悟を心の中で決めて生活しています。
今回のツアーについては当初、現在のウクライナが渡航が推奨されない地域であることから、日本語での発信はしないつもりでした。
しかし実際に行ってみて、彼らの現実を日本の皆さんに知ってほしいと思うようになりました。
いち個人の私が彼らためにできることは少ないです。私が見聞きしたことを日本や世界の人に発信すること。そして、世界の人が彼らと共にあることを、彼らに伝え続けることだけが、私にできることだと思っています。
大袈裟ではなくこれまでの人生で一番濃い3週間でした。自分の10代よりも眩しい青春を、現地の子どもたちと一緒に過ごせた気がします。
私のこれまでの全人生をぶつけた集大成のツアーだったと思います。
……と、書くとこれで活動の区切りのようですが、もちろん今後も私の活動は続きます!次の海外ツアーは今年10月〜11月、西ヨーロッパとアフリカの数ヶ国を訪問予定です。
これからも世界に日本の音楽とポップカルチャーを届けつつ、ウクライナのことも発信していきます。
そして何より、ウクライナにいる私の友達みんなにエールを送り続けていきたいと思います。
